五人の王子に仕えしは




 甘い声に痺れて、身体が動かない。


「頬を赤らめ、吐息を漏らし、瞳に涙を溜め……、僕には、誘っているようにしか見えない」

「っちが、」

「違わないでしょう? だって、君は淫乱なんだから」



 やめてよ、頭がおかしくなりそう。……というか、私、もうおかしいかも。



「本当に嫌なら、こんな快感に従順なはずがないだろう」



 春川さんは空いている方の手で私のワイシャツのボタンをぷちり、ぷちりと外しはじめた。



 ……ま、ま、待って、これは、これ以上は、やばい!




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