五人の王子に仕えしは




 ……ええ?
 でも、和真君はわりとピュアだし、奏君とかとは属性が違うような気がする。


 くれちゃんはもう一度ふぅと息を吐くと、気を取り直したように口を開いた。



「そこが鈴奈の良いとこでもあり、悪いとこでもあるの」


「うん?」


「お人好しすぎるのよ、あんたは!」


「ええ?」



 そうでもないよ私?
 それに今お人好しポイントあったか?


「だって、皆……かは分からないけど、本当に根っから悪い人たちじゃない気がするからさー」

「……もしかして一緒に行動するうちに情が移ったのかしら」


「え?」


「あー……、いや、やっぱいいわあんたがそれで良いなら」



 くれちゃんはそう言いつつ苦笑した。




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