五人の王子に仕えしは



 そう怯えていると、奏君は今度は私に視線を移した。そしてそのままずいと近付いて来る。
 睫毛が触れてしまうような距離に思わず後込みしてしまった。

「わ、わ、何」

 待って、皆がいるって事を理解したうえでの行動なのこれ!?


「……何で逃げんだよ」

「いやいや何でじゃないでしょ寝惚けてるの奏君」

「はあ?」


 えっ何で睨まれてるのか全く理解出来ないんだけどどうしようこれ。




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