五人の王子に仕えしは
「せーのっ! っいち、に……わわ!!」
砂が鳴る音と共に身体に衝撃。馴れたとはいえ、やっぱり痛い。
上から柏崎君の溜め息が聞こえたのも、気のせいでは無い……よね。
「痛い……今回いつもより早かったね」
「…………」
「ていうかさ、柏崎君もちゃんと掛け声、声に出してよ!」
「なんで」
「なんでじゃない、ちゃんと説明したでしょ? 出さなきゃ息も合わせられないの」
「…………」
「次からは出してね? じゃあ、もう一回!」
返事は、来ない。