五人の王子に仕えしは



 泣きそうな瞳で春川さんを見ると、楽しそうに笑いながら私達の間に入ってくれた。


 何で楽しそうにしてるのかは理解出来ないが良かった。



「えっとね、鈴奈ちゃん。僕達が今まで付き合ってきた女の子が、どんな目に会ったかしってる?」
「え? えっと、わからないです」

 私がそう言うと春川さんはクスリと笑った。あれ、これこそ妖艶じゃん。


「そう言うと思った。あのね、そういう子たちは皆、一部のマナーの悪いファンクラブの餌食になってるんだよ」

「え、餌食?」

「そう、餌食」


 春川さんはまた楽しそうに笑った。




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