五人の王子に仕えしは



 すると、私の手に落ちてきたのは……



「……わ! 可愛い……!! な、なにこれ!? どうしたの!?」


 小振りの可愛い造花とリボンがついたブレスレットだった。
 思わずつまんでまじまじと見ると、緻密で精巧な作りになっていてかなり手がこんでいる。
 これ多分相当高いよ……!?

 そう思っていると、それやるよなんて柏崎君がさらりと言うものだから驚きすぎてまともに言葉が出てこなくなった。


「えっ、えっ、ほ、ほんとに?」
「ほんとだっつの。……別に、余った素材で作っただけだし」
「うわわわありがとう……ってこれ柏崎君作ったの!!?」

 え、じゃあまさか奏君の言ってたバイトってコレ作ってたの……? わざわざ、私のために?



< 307 / 366 >

この作品をシェア

pagetop