五人の王子に仕えしは
パァン! とピストルが鳴る。どうやら一位の様だ。
最初は砂地をならすかのように引きずられていた私は、最終的に花折君とおめでたくゴールした。
やったね。嬉しくないけど。
私はようやく地に足を着け、ふぅと息をはいた。それと同時に審査員が花折君に近付いていく。
「お題と合っていれば見事一位です! さぁ花折選手、お題は何ですか?」
「ん……これ」
花折君はぺらっと紙を審査員に渡した。
そういやお題、何だったのかな?