五人の王子に仕えしは






「はい! 気になるお題は……



『私物』……」
「「ぎゃああああああ」」
「「司咲くううぅん!!!!」」

 ギャラリーの声がキンキンと響く。
 え、え、訳が分からないよ?


「ね、これで……一位、ですよね」
「えええええええぇ!?」



 花折君の私物ぅ!? 誰が? 私が!!?


 審査員は紙を見て暫く苦笑していたが、花折君に圧され、やがてokサインを出した。




「4組花折選手、見事一位です! 50点の加点です!!」




 う、嬉しくな―――い!!

 ちらりと花折君を見ると、ばちりと目が合う。



「先輩は……、俺の。間違ってない、ですよね?」


 こてんと首を傾げて花折君は言った。

 ……もう、可愛いから許す!!




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