五人の王子に仕えしは
「あ、奏君じゃん」
疲れた様子で歩いてきたのは奏君だった。
まだこの後騎馬戦やリレーが残っているのに、もはやその影はフラフラとしている。
「なんかめっちゃ疲れてるね」
「もう、生徒会なんてほんと入るもんじゃねーよ……」
「あ、そっかお疲れ。奏君も水飲み?」
「ん、つーか鈴奈が裏庭行くの見えたから来た」
「まじか」
そういや生徒会は当日も忙しいんだよね。因幡会長があちこち駆け回ってるの見えたし。