五人の王子に仕えしは



 しかも五人と同時に付き合っているなんて、相当最低な女だと思われて更に感情の昂りを助長する……!


 私はその事実を認識して、青くなった。


 文字通り、本当に青く。



 そんな私を見て、神崎クンはハッと吐き捨てる様に笑った。

 そんな姿までもが様になっているなんて、本当にずるい。


「どうやら理解したようだな」

「ちょ、待って待ってくださいそれ本当に実行するんですか」

「しねえとでも思うか?」



 神崎クンは、またあの怖ーい目で私を見た。

 まさに、蛇に睨まれた蛙ってやつだ。



 私はすっかり何も言えなくなってしまった。




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