五人の王子に仕えしは
「林、お前もう負けろ、大人しくそのタスキ貸しやがれ」
俺は林の乗る騎馬を睨みつけながらそう言う。
「やだよ神崎。勝つのは3組だからな」
俺達の騎馬はなんとか最後まで残り、そして3組の王将と対立していた。そしてその騎馬の上は、鈴奈の隣の席の忌々しい林だ。
途中本当に柔道部の騎馬に殺されかけたけど、和真が上で頑張ってなんとかなった。
「本当は神崎と直接対決したかったけど、お前下だし」
「おい、なんだよ俺じゃ不満かよ!」
「ああいや、ごめん篠崎。そう言うわけじゃない」
「ふふ、和真は弱そうだもんね。髪もおめでたいし、林君の相手には相応しくないかも」
「……おい、理将、お前俺の仲間だろ! 下で俺のこと貶すのやめろって!!」
「うるさい、さっさとやって」
「蓮まで……」
皆こうは言ってるが、和真の腕は悪くない。林とも対等に戦えるはずだ。