五人の王子に仕えしは
客と一緒に俺たちも、息を呑んでその死闘の末を待つ。
そして砂埃が晴れるころ。
恐る恐る上を見上げれば、
「……っしゃぁあ! 取ったぞ―――!」
和真の手に、林のたすきが力強くにぎられていた。
その瞬間、わっと歓声が上がる。
「両者ともに凌ぎを削り、そしてその末に相手のたすきを手にしたのは……2組!! 男子騎馬戦、一位は2組となりましたァ!」
ちらりと観客席を見れば、涙ぐむような鈴奈の姿があった。
は、なにあいつ泣きそうになってんの……。
思わず笑む。