五人の王子に仕えしは




「せんぱい、俺も一緒に走ってると思って……、頑張ってください、ね」
「へ、う、うん!?」
「へへ」


え!? へへってなに!? 可愛いな!!
いきなりキスされたと思ったら、滅多に笑わない花折君が無邪気に笑うもんだから胸キュンどころじゃなかった。爆裂もんである。

幸い今奏君や和真君がリレーをしているため女子が周りに少なく見られなかったけど、見られてたらやばかった。

少数の男子とかはヒソヒソ言ってるけど……。

「俺、は……先輩たちより、1年下だけど、鈴奈先輩のこと、譲らない」
「花折君……」


その真剣な瞳に鼓動が早まる。そうやって見つめていると改めてかっこいいな、とか、いやそんなこと考えてる場合じゃないんだけど……なんか、言わないと!





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