五人の王子に仕えしは


そして待ちに待った、いや、待ってないんだけど、二人三脚がついに始まる。

いつも通りダルそうな柏崎君を尻目に前の人に続いて入場した。

女子の視線は相変わらず痛いが、今はそんな事気にしてられない。
頑張ってきたんだもん。どうせなら、勝って、良い顔したいじゃん。

入場し終わると、第一レース目の人たちがレーンに並んだ。

体育クラスは一学年全7組。
7コース分書かれたレーンは随分大きく見える。大袈裟に言えば、そこが決戦の舞台だ。


「位置について…よーい、ドン!」


第1レースが始まった。

盛大に音楽がかかり、会場のボルテージが上がる。あー、ヤバイどうしよ、心臓割れそう。





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