五人の王子に仕えしは



 お父さんは、丁度私が席につくくらいに時間がきたらしいので席を立った。

 なのでありがたくお父さんが座っていた席に座らせてもらう。



「ちょっと、あんたは篠崎君の隣に座りなさいよ!」

「………」


 無理矢理立たされて無理矢理和真君の隣に座らされた。

 ちらりと和真君を一瞥すると、並べられた料理にがっついている。
 遠慮が全く無い。

「お母さん、この煮物最高です!」

「あら、うふふ、ありがとう」


 満更でも無さそうにお母さんは笑った。
 ……まあ、沢山食べてくれた方が作った側としては嬉しいのだろう。




 ぬう……不思議な状況だ。




< 51 / 366 >

この作品をシェア

pagetop