五人の王子に仕えしは
「お邪魔しましたー、いってきます」
「いってき……」
「いってらっしゃい和真君!」
おい、私は?
親までもが敵に回った中、私と和真君は不本意だが二人で登校する。
運良く他の生徒の姿は見えない。ほんと良かった。
「良い家族じゃん、お前ん家」
「えー……そうかな、まあ、ありがと」
「あ、それとマジで平日は毎日行くから」
「嘘だろやめてよ」
「やっだー」
「はあ!? 我が家の食費!! それにいつもはバタートースト一枚とかだからな!」
「でも俺が行けば作ってくれるじゃん」
……ま、まあそれはそうだけども!