五人の王子に仕えしは





「……ああ、似非彼女の」


 ここで思いだすんかーい。

 心中で微妙な突っ込みを入れたところで私はまた振り返る

 花折君は無表情で私に近付いてきていた。うわあイケメン。

 ……じゃなくて!



「なななんだよ花折君!」

「……うるさい、です」

「うるさいってそんなムグッ……」


 片手で口を塞がれて顔を近付けられる。口塞がれてるからましだけど近い近い近い。

 そしてまじまじと見つめられ、


「……ふつーレベルの顔」





 ……馬鹿野郎!!



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