五人の王子に仕えしは



 ばーかばーかどうせ私は平凡容姿だよーだ……!!


 ……とかいってわりと傷付いてるからね私。


 花折君は手を離すとお得意の無表情でこちらを見て告げる。


「……あと、香水臭い、です」

「っち、違うそれはさっき君らのファンにもみくちゃに……ってか、さっきから気になってたんだけどなんで敬語なの」

「え……だって俺、いちお、1年……ですよ?」

「……え、まじで?」

「……まじで」


 そう言われて、改めて花折君を上から下まで眺める。




< 63 / 366 >

この作品をシェア

pagetop