五人の王子に仕えしは



 春川さんに降ろしてもらい空き教室の扉を開けると、そこには私の彼………じゃなくて忌々しきやつらがいた。


「え、何これ」

「今日からお昼ここだから」

「はあぁ!?」


 春川さんはニコリとそういいのけた。


 嘘でしょ! ジーザス! どういう事!

 ここまで徹底しなくたって良いじゃん!!

 私が絶望していると神崎クンが言った。



「昼休みになったら、抱きかかえられながら消えていくお前と俺達。……一体女子はどんな想像するんだろうな」

「やめろお! しかも別にお姫様抱っこはしなくても良いじゃん!」


 それに答えたのは春川さんだ。


「だって、そうでもしないと鈴奈ちゃん……逃げるでしょ」

「うっ……」


 ま、まあ確かに。

 って何納得しているんだ私は!



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