五人の王子に仕えしは



 いただきますとか言わないのかい。


「その理由はね……」


 理由はどうやら和真君本人も知らないらしく興味津々で耳を傾けている。


「女子が下の名前で呼ぶと和真が真っ赤になっちゃって何も喋らなくなるからなんだって!」

「ブフッ!」


 吹いたのは和真君本人。
 汚っ! 唾飛んだよ今!

 和真君を睨もうと左を見れば、それまた真っ赤になっていた。
 和真君ほんとに赤面症なんじゃないか?





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