五人の王子に仕えしは



「あー……うん、眠い」



 全ての支度を終えて、私はソファの上でバタートーストをかじっていた。


 さっきまでの清々しさはなんだったのか、時間が経つにつれてやはり昨日の失態は私の気分をずんずん下げていく。それに加え眠い。

 学校行くのが怖くなってきた。

 ほんと、今更だけど!



 私はバタートースト最後の一口をぐっと口に押し込んで、思い体をずるずる引きずるようにしながら玄関に向かった。


 神崎君、怒ってるよねー……行きたくないなあ……。
 あの人の腹黒さが私には見える。今日は何をされるか、想像するだけで鳥肌がたち、冷や汗と涙が滲み、地に膝をつき、頭を石に打ち付けたくなる。




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