五人の王子に仕えしは
「じゃあ行くぞ鈴奈」
「えっやだ何どこ行くの……?」
神崎クンに腕を引かれたのでビビって腰が引けた。
私がそう言うと、神崎クンは驚いた様に目を見張った。
「パフェ食いに行くんだろ? お前それであんな頑張ってたんじゃねえのかよ」
「……あ、忘れてた! そうだパフェだやったぁ!」
「……変なヤツ」
神崎クンが意味深に呟いた事は露知らず、私は元気良く生徒会室を飛び出した。
「……あ、神崎クンには一口もあげないからね!」
私が振り返ってそう言うと、神崎クンは「いらねえよ」と、そう言って笑った。
……あ、今ちょっと、ドキッとし………、てない!!
神崎クンの本当の笑顔にときめいたりなんかしてないからな!