輪廻転生
仲間との別れ、それぞれの旅立ち
祐太朗達は別れる前に卒業式を行うことに、それを受けて子閻魔は大ホールへ案内した。ピアノやギター、マイクが用意されていた。霊界側の配慮であった。ホールは霊界関係者が100名ほどいた。卒業式は進み、最後に祐太朗が生前デビュー予定だった歌を(1曲目)歌い始めた。祐太郎がピアノを弾きながら歌う、歌い終わると拍手が響いた。江崎「最高だったぜ阿部」祐太朗「卒業生退場」、江崎「じぁあオレ行くわ、祐太朗寂しいけど、人間界で会えたら、よろしくな」祐太朗「あぁ!!オレも」江崎が寂しそうな表情を見せる、江崎「何か、別れは寂しいなオレ」祐太朗「あぁでも新しい人生への旅立ちだぜ」江崎「よし」祐太朗と江崎は互いに手を叩き合わせて、江崎「じぁな親友」祐太朗「また会おうぜリーダー」江崎は消滅した。祐太朗「行ったか寂しいな」、子閻魔「‥‥‥」子閻魔の部下「新しい人生への旅立ちか」次に大山が、大山「祐太朗悪かったな、出会ったときお前に反発ばかりして」祐太朗「いいんだよ、お前は大事な仲間さ」大山「理子さん、最高の兄貴をもったな、オレなんかには絶対真似できない、誇りに思う、転生後も兄貴に迷惑かけるなよ、ヒーローさ」理子「うん」大山「また会えたら何処かで、祐太郎この恩は絶対忘れない、阿部さんありがとうございました」祐太朗「わかった、じゃあな」大山が消滅。ここで祐太朗は生前デビュー予定だった歌(2曲目)を歌い初めた。子閻魔「うーん、気持ちいい」部下「最高の曲だな」、祐太朗は歌いながら佐藤と握手を交わし、佐藤「祐太郎、今度は結婚しよう」祐太朗「理恵、絶対今度は幸せになろう、絶対に」佐藤「ありがとう、さようなら」佐藤が消滅。祐太朗は歌うのを中断し、祐太朗「じゃあ行こう、理子」理子「私、前世でお兄ちゃんの妹で良かった、またお兄ちゃんの兄弟姉妹として生まれ変われる、ありがとう」、祐太朗は涙を流しながら、祐太朗「前世の二の舞なんかにはさせない」、祐太朗が途中から歌い始めた。歌い終わる直前、子閻魔は涙を流していた。理子「行こうお兄ちゃん」、祐太朗が歌いながらうなずく、2人が手を繋ぐ、歌いきる直前、祐太朗「あばよ、阿部祐太朗」と心の中で叫んだ、そして祐太朗が歌いきった瞬間、2人は消滅した。部下「いきましたね」子閻魔「そうだな、ワシは霊界の王として今まで無数に見送ってきたが、旅立ちがこんなに辛いと思ったのは初めてじゃ」部下も涙を堪えきれず流していた。数分後、部下「コエンマ様、まずいですよ、転生先を調整するのは?霊界の規則では転生先に関与してはならないと決まっています」子閻魔「かまわん、ワシは少しでも人の力になりたいんだ、全責任はワシにある」部下「しかし」子閻魔「あの2人には幸せになってほしいただそれだけだ、あの2人は何度も結婚することすら叶わなかった、こんな理不尽なことあるかよ、霊界トップの座を辞する覚悟ぐらいあるわ」部下「そんな辞職なんて」子閻魔「話し変わるが、奴が大変なのはこれからじゃ、願いを別に使った以上、前世や霊界での能力は転生したらリセットされるからな、だが奴は前世で果たせなかった夢を絶対果たすだろうな、100%な」子閻魔は1979年、悪魔VS人間の戦争を祐太郎の勝利とし終戦と記録した、子閻魔は1979年12月31日付けで霊界トップの座を辞職した。979年間続いた子閻魔政権は幕を閉じた、12月20日の霊界選挙の結果、1980年1月1日付けで子閻魔の部下の1人である円生が次期霊界トップの座に付いた。1月1日子閻魔は部下に別れを告げて人間に転生した。