輪廻転生
翌日、大学で、友人竪山亮輔「年也、胸と腹のアザっていつからあるの?」年也「生まれた時に既に有ったって親が言ってた、生まれつき」竪山「確認していい?」年也「別にいいけど」竪山が確認すると、 竪山「何か?アザというより刺された痕みたいだな」年也「えまさか」年也「オレ、刺されたり事故とかないけど、間違いなく先天的なものだよ」竪山「そういうのバースマークって言うんじゃないか?」年也「バースマーク?何それ?」竪山「前世で負った大きな傷のことさまぁ致命傷っていうか、前世自体、存在するかどうか決定的な根拠はあるけど存在が科学的に確認出来てないしな」年也「なるほど、前世か?そういえばオレ、時々、怖い夢は見るんだ、誰かに刃物で殺されるんだ」竪山「まさか、年也、刺されたとこって、アザのある場所じゃ?」年也「同じとこだった、偶然なのか分からないけど」竪山「やっぱりそうか」竪山「前世療法ってあるんだけど、受けてみたら何か分かるかもよ、アザと夢について」年也「前世療法か?」友人川崎弘文「年也、歌手デビューしたんだってな、すげーな」年也「でも大変だったよ、ここまでくるのに?何回か諦めようと思ったし、15年以上かかったよ」川崎「マジかよ、大変だな、新聞にも載ってたぜ」年也「歌を上手に歌えるようになるまでは2年かからなかったけど、そこから先が大変だった」竪山「なるほど、2年かそこからって?」年也「1回目演奏した時で歌い終えるまで5分1秒だったら2回目以降でも5分1秒で歌い終えるとか、音のタイミングなど、それプラス歌いながらピアノやギターを弾いたり、ほか絶対音感を習得したり」川崎「絶対音感もってるのか?年也」年也「習得するのに14年かかったけど」「すげーな、ぶったまげるぜ」「そういえば、年也って妹いたな?」年也「いるよ、麻衣って」川崎「昨日、見たよ、可愛かったな、お前にべったりだったな、デニムの超ミニスカート、パンチラしてたよ」年也「麻衣は高校2年生だけど、1人が寂しいのか、家に居るときはいつもオレにべったりしてくるよ」竪山「まぁ可愛いからいいじゃないか?」年也「俺はべったりされるの嫌じゃないから平気さ」、夜、麻衣「お兄ちゃん、私、将来、看護師になりたいな」年也「看護師か?医者の方がいいんじゃないか?」麻衣「私のアタマじぁ難しいよ」年也「まだ分からないよ、来年まで時間あるじゃないか」麻衣「そうだね、やってみる」父親倫也「麻衣が医者あるいは看護師か、受かるのか先週のテスト250点(500点満点中)じゃあ厳しいぞ」麻衣「お兄ちゃんは歌手になれたじゃん?」倫也「年也はアタマ良かったからだよ」年也「と言われても280点くらいだったし、そんな変わらないけどなぁ」倫也「頑張ってみろよ、麻衣、勉強だけ出来ても、歌手や看護師になれるわけじゃない、才能よりも努力が大事さ」麻衣「うん」、2週間後、安西牧男「この前のライブの反響が予想以上にすごくてな、来週、東京でライブをやってほしいと連絡があった、年末のカウントダウンライブへの出場もあるそうだ、頑張れよ若山」年也「‥‥はい」
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