ナルシストの華麗なる恋愛講座
背後霊は何処までも
―――
――――…
あれから一週間後の朝。
未央と登校し、下駄箱をみると、手紙とプレゼントがギュウギュウに入っていた。
教室に行って、机の中をみると、手紙とプレゼントが(以下略)。
「………」
「わぁ、スゴいね。相変わらずのモテっぷり。……女子にだけど」
未央の言うとおり、あんのバカナルシの手紙を除けば、全て女子からのだ。
つーか
私の下駄箱と机は
どこぞのバーゲンセールの詰め放題の袋かっての。
「…ふぅ」
「あっ、ため息ついた!幸せが逃げるよぉー、捕まえないと!はい、息吸って!」
「やかましいわ」
未央のテンションの高さについて行けない。
……ていうか
「あのバカナルシ、また手紙…」
いつ入れてるのよ。
私より遅く来て
私と一緒に(と言っても無理やりついて来るだけだが)帰ってるのに。
「成瀬君の手紙?」
「まぁ…うん」
「えー!見せて見せて!」
「イヤ」
いつものごとく
バラの便箋。
ほんのりだけど
香りもついてる上品な物。
……高いんじゃないの?この便箋。
と、思っていると
「ご機嫌ようなのだよ葉月!僕の純粋な想いが込められた手紙はもう読んでくれたかい!?」
「読んでない」
「何故なのだよ!?」
「アンタの手紙がポエマーも真っ青なくらいこっぱずかしい言い回ししかしてないからでしょう」
学校で読んだら
鳥肌のせいで早退しかねない。