ナルシストの華麗なる恋愛講座


シャワーで1日の疲れを流し、再び自室に戻る。


明日は英単語のテストがあるから、パラパラと英単語帳をめくる。

暗記するのが比較的早い私は、電気を消して寝ることにした。


すると
暗闇で私のケータイが光っている。

メールを受信していたので、パカッと開けて、送信者を見ると


「…ナルシ」


成瀬だった。

手紙も送るわメールも送るわで何なの?


[…まだ起きてるかい?]


その一言だけのメールは、毎日送られてくる。


[一応ね]


と、送ると
間髪入れずに再びメールが来た。


[今日も美しかったよ葉月!ちなみに僕は美しかったかい?]

[おやすみ]

[ええっ!?寝るのかい!?]

[うん、おやすみ]

[うん、おやすみ]

[…葉月、二回同じメールが来たのだけれど]

[うっさい。間違えたの]

[分かってるのだよ(笑)
おやすみ、良い夢を]

[…アンタもね]



そしてメールのやりとりをやめて
パチンとケータイを閉じて、私は目を閉じる。




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