ナルシストの華麗なる恋愛講座
薔薇は背負うものではありません
「葉月ー!僕と共にランチをしようではないか!」
「断る」
「……成瀬君も厭きないよねぇ」
「葉月に厭きることはないのだよ!」
友達である原田未央(ハラダミオ)と弁当をつついていると
薔薇を背負って登場してきたナルシ。
迷惑。
「僕も一緒に食べて良いかい?」
私の顔を覗き込んできながら訊ねる成瀬に、
「…勝手にすれば」
と、そっぽを向いて応えた。
未央はなんだかニヤニヤしている。
「もーぅ。結局は受け入れちゃうんだからぁ!」
キャーッ、こんのツンデレぇっと言われ
バシッと背中を叩かれた。
…痛い。
「葉月はツンデレなのかい?」
「違う。断じて違う」
誰がツンデレだ。