冬に降る涙の雨。


「とりあえず、今日は風呂入って寝るか。」

「え…今何時…」
ぱっと携帯をポケットから出し、時間を確認する。

「もう…10時…?」

そんなに時間が経っていたとは。

と、突然カナちゃんが、
「マコ、先に風呂入ってきな」
って言って来た。

「……私、お風呂の場所知らない…」

当たり前のように“さぁ入って来い”的なこと言われても………


「あ、そっか。悪い悪い。風呂、コッチな。」

そう言って私の手を引くカナちゃん。


な、なんか……
ドキドキするんだけど。

「ここね」
そう言って1つの扉を指さす。

「…分かった。ありがと、着替えもってくるね」

「おぅ。ゆっくりいいぞ」

「うん。」

そう言ってペタペタと走り、“私の部屋”へ向かって、下着などを取った。



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