冬に降る涙の雨。
*カナちゃんとご飯*
「何にする?」
メニューを近づけながら尋ねるカナちゃん。
「……チーズ…ハンバーグ」
恥ずかしかった。
カナちゃんと、同じものが好きだから。
「なんだ、マコもハンバーグ好きなんだ」
そう言いながら呼び出しボタンを押すカナちゃん。
カナちゃんは、何にしたのかな?
「ご注文お決まりでしょうか」
愛想の良さそうな、若い男子が近寄って来た。
「チーズハンバーグ2つで。あと、ドリンクバー」
あ、カナちゃんもチーズハンバーグ。
なんかちょっと、ほんのちょっとだけ、嬉しいな。
「かしこまりました。チーズハンバーグをお2つとドリンクバーですね。………」
それからカナちゃんは店員さんと数回会話をして、注文を終えた。
「カナちゃんはさ……」
そこまで言い掛けて、やめた。
「なに…?そこで止めないでよ、気になるじゃん。」
向かい側に座るカナちゃんは頬杖をついて私を見つめる。
う………