冬に降る涙の雨。
「カナちゃん…今日って土曜日。だよね…?」
「え?うん、土曜日だけど……」
不思議そうな顔をするカナちゃん。
「学校、行かなくていいの?」
しばらくの沈黙があったが、カナちゃんは口を開いた。
「…ワケあってしばらく学校休み。」
笑いながら話すカナちゃん。
だけどやっぱりその瞳は悲しそうだった。
「……そっか」
それしか、言えなかった。
私には、言えないよ。
カナちゃんのこと、本当はもっと知りたい。だけど、知っちゃいけない。
色んな気持ちが、押し寄せる。