冬に降る涙の雨。
何故か、そんな風に思ってしまった。
突然、
「…ゲームしよっか。」
と、耳元でカナちゃんが囁いた。
「…ゲーム?」
この家にそんな物があるとは思えない。
頭の中に疑問が浮かび、首を傾げた。
「ゲームなんてあるのか…って?」
ソファーに腰掛けたカナちゃんが、背もたれに片腕をついて拳をこめかみの辺りに当てていた。
……私を見つめながら。
…恥ずかしい。
そんなに見つめられたら、穴が開きそう。
私は真っ赤になりながらも、コクンと頷いてみせた。
「はは、正直でよろしい。……まぁ、マコが思ってるようなゲームはないかな」
カナちゃんはなんだか満足そうに笑った。