冬に降る涙の雨。
「………?」
それからカナちゃんは立ち上がり、私の部屋の向かい側にあるカナちゃんの部屋であろう部屋に消えた。
「……」
急に静まり返った室内。
カナちゃん、笑うようになったなぁ。
ニセモノの笑いもあるけど、ちゃんと笑ってるなって分かる時もある。
もしかして、少しは心を開いてくれたのかな…?
そんな妄想に、ちょっとだけ嬉しくなって思わずニヤケてしまった。
「なーにニヤケてんの。」
「……っ//」
突然、カナちゃんに右頬をツンツンとされた。
ニヤケてんの、バレた……!?
「なんか良いこと、あった?」
私が笑っていたことが嬉しかったのか、カナちゃんはニコニコと笑ったいる。
あ、これ、本物だ。
カナちゃん今、本当の笑いだ。
そんな、思い込みかもしれない事実に、また私の表情は和らいだ。