冬に降る涙の雨。


「………ありがと」


小さな声で、カナちゃんは言った。

だけど、素直じゃない私は“ん?”って聞き返した。


そしたらカナちゃんは、“何でもない”って笑った。


それで、良いんだ。

カナちゃん、これで、いいよね?




ずるい私には、こんなことしか出来ないんだ。

カナちゃんが、いつか離れて行っちゃうんじゃないかって。


まだ、出会って2日目なのに不安で仕方ないんだ。

出会って2日目なのに、こんなにも怪しいカナちゃんが居なくちゃ生きていけない気がしたんだ。



ごめんね、カナちゃん。
どうかずるい私を許して……?






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