冬に降る涙の雨。

「マコには内緒で、編入試験を受けてもらったんだ。ごめん、ね?」

編入、試験………?

「まさか、秘密で?」
40代半ばらしき男の人が目を見開く。

「はい、この子なら大丈夫かと。」
ニコニコなカナちゃん。
あれ、この笑顔、分からない。
本物か、ニセモノか……

「いや、勉強なしでの点数は……」
「何点だったんです?」
「485点だそうだ。勉強した子より凄いんじゃないか?」


2人がコソコソ何か話してるけど、聞こえないし。


「じゃあ、今から採寸に行ってきます」
「あぁ、期待の特待生だ。明日から楽しみにしているよ。」

「では、失礼します。」
「し、失礼しましたっ」


カナちゃんが部屋から出ようとしたので、私も合わせて出た。


今日は、何なの……?





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