冬に降る涙の雨。



「ん、スリーサイズはこれでOK。」

いやー、ビックリした。
まさか大きな声でスリーサイズを音読されるとは……


「身長は?」
「159くらいです……」

「体重は?」
「よ……って、それはいらなくないですか?」

思わず突っ込んでしまった。

「…あぁ、バレた?」
……“あぁ、バレた?”ってお前さん。


何を考えているのやら……
ま、まさか変態?!
恐る恐る採寸をしてくれていた男の人を盗み見た。

「……カナ。この子手ごわいね」


ん……?カナ…?

「…やっぱり?頭の回転早いみたいなんだよねー」

「うわ!!」


奥にあったカーテンから当たり前のように現れたカナちゃん。

ちょっと、待て。
いつからそこにいた………


「か、カナちゃん……?」
私はこれまた恐る恐る、カナちゃんを盗みみる。

「ん……?」



「いつから…そこに…?」







「いつからって…はじめから?」





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