冬に降る涙の雨。
朝食の支度をしながら、何度かチラッとカナちゃんを盗み見たけど起きる気配はなくて……
相当、疲れてたんだろう。
何せここ数日間、今まで1人暮らしだったカナちゃんが女の私と暮らしてるんだ。
いくら私みたいな女にでも、カナちゃんはきっと気を使っているハズだ。
疲れない、ワケがないんだ。
朝食の支度を済ませた私は自分の部屋に行き、毛布片手にソファーで眠るカナちゃんのもとへ。
「スー…スー…」
安心しきった表情。
こんな顔、ほかの人には見られたくないな……
「ん……」
「…っ」
突然、カナちゃんが声を出すものだから私は思わずソファーから飛び退いた。
「ん……?マコ?」
眠たそうに瞼を擦りながら身体を起こすカナちゃん。