コルニクス

インペラートルのライトがぴかぴか点滅する。

信号だろうけど、私は信号読めない。

「貴方たちが楽しいなら知らないけど、ウィンクルムさんは返してっ!!」

喉が痛い。

「要求は!?」

知らない男の人の声が空気を揺らした。

多分ユピテル・ファミリアの人。

私が信号を読めないのが分かったのか、
ウィンクルムさんが教えたのか…。

「お断りします!!人を傷つける手助けはしませんっ!」

「人質はどうすんだ!!」

「セル、もうやめろ!」

「ウィンクルムさんは返してっ!!」

もう私の頭の中はぐちゃぐちゃになっていた。

いつの間にか涙声になっていて、朝から頭が痛くなるくらい叫んだ。


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