コルニクス

抱きしめられてるんだ、私。

抱きしめられるときって、理解するのは後からなんだなあと、
クロに包まれたときと今回の経験をもとにして結論を出した。

私はクリュさんの胸板で涙を拭ってしまった。

気づくと辺りには誰もいなく、私とクリュさんだけだった。

「あれ、皆は?」

「怪我人の手当てだろ」

怪我人!!?

「誰か怪我したの!?」

「インペラートルの左にいた大佐艦、ああ、お前の位置から見るとインペラートルの奥か。
あれを墜落させるために突っ込んだキュクヌスの操縦士がそのままテラ・ドムスに降ってきた。」

「キュクヌスってあの白い?」

クリュさんが頷いて指をさす。

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