コルニクス

怪我人は私と同い年くらいの青年だった。

既に目を覚ましていた。

「大丈夫?」

青年はぼやっとした目で私を見つめ、ゆっくり口を開いた。

「俺って助けてもらったんだよね、多分。
悪いんだけど、何があったか説明してもらえないかな?」

青年は記憶がないらしく、ユピテルの左大佐艦に突っ込んだことを話した。

「左大佐艦は?墜落した?」

私は頷いた。

「良かった。あ、助けてくれてありがとうございます」

普通にいい人そうなのに、なんで墜落したって聞いて安堵してるの?

「自分が大切じゃないの?死にたかったの?」

気づいたら私はとてつもなく鋭く尖った言葉で疑問を投げかけていた。

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