コルニクス
「死にたくないよ。戦争なんて大嫌いだ」
今度は私が安堵した。
これで「死にたかったのに」とか言われたらどうしようとか考えていた自分に腹を立てる。
そりゃ死にたくないでしょ!!
「その笛、どうしたの?」
「え?」
青年はいきなりはきはきとしゃべり、私が首からかけているクロの笛を見て言った。
いつもは服の下にあるんだけど、ホイッスルを吹いてからそのままにしていたみたい。
「これ?ある人に貰ったの……あっ!!」
「!?」
笛に綺麗に3つ並んでいたラピスラズリが1つ無いっ!
いつ取れたんだろっ…。
「びっくりしたあ…」
「そうだ。貴方名前はなんて言うの?」