コルニクス

「既に用意してたから、多分腹減ってないって言っても変わらなかったと思うぞ」

クリュさんがベッドの横のテーブルに鍋を置き、お粥を小皿にとって青年に渡した。

「お前、右腕怪我してんだよな?」

クリュさんが訊ねた。

よく見たらクリュさんが眼鏡をしている。

新鮮…。

「あ、でも左でもいけるって」

「それは飛行艇の操縦の話ね」

私がクリュさんに教えたのに、すぐさま青年に突っ込まれる。

「じゃあ食べさせてやるよ」

「えー。どうせならそっちの女の子に食べさせてほしいなー」

「却下」

なんか、2人を見てると面白い。

眼鏡のせいか、ちょっと新鮮なクリュさんが見れるし。

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