コルニクス

あ~んってやつはやらないのか。
つまんない。

と思った瞬間にクリュさんがこっちを向き、ギクリとする。

いや。何も悪いことしてないんだけど。

「お前もう風呂入ったら?」

あ、なんか無駄にギクリとかしちゃったじゃん!!

馬鹿っ!!私の馬鹿っ!!

「じゃあお風呂入ってくるよ、お兄ちゃん」

完全に八つ当たり。

でもこのギクリを無駄にしたくなかったっというか…

そういうことよくあるでしょ?

クリュさんは何も言わず私をギロリと睨み、
私はさらにギクリとする羽目になった。

自業自得だけど。



私がお風呂から出て髪を乾かし歯を磨き、寝る支度が万全に整ったころ。

部屋のドアをノックする音があった。

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