コルニクス

「見ず知らずの人に教わったのか?」

「いいえ」

「じゃあ誰だ?」

「誰かは分かりません。でも、いい人でした」

「…そうか」

クルシオさんは優しく笑みを漏らした。

今ので納得したようだ。

「ふー疲れたー!」

「お疲れ様ー!」

「初の配達お疲れ」

テラ・ドムスに着き、伸びをする。

怪我人とステルラが笑う。
クリュさんもいた。

「配達は今までペアを組んでやってきたが…」

クルシオさんが椅子に座りながら言う。

「セルが増えて奇数になった。
どうする?2人と3人の組み合わせにするか、2人2人1人にするか…」

「俺1人でいいよ」

クリュさんが腕組みをして壁にもたれた。

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