コルニクス
◆THIRTEEN
「なんなんだよ、お前ら」
クリュさんに溜め息混じりでそう言わせたのは、紛れもなく怪我人と私。
夜中にノックする音は、怪我人が私を朝の配達に呼びにきたのだった。
コートを羽織り、寝付けなかったが眠たくはない体を起こして、
まだ寒くぴりぴりと張り詰めた空気の中、
ドラコ付近で待つこと3分弱。
クリュさんが来て私達を見て
今現在呆れた顔をしている。
「なんなんだよって、配達でしょ?」
さも当然かのごとく言い放ち、
さも当然かのごとくドラコの後部座席に乗り込んでいる怪我人。
「てかお前どうした、朝弱いのに」
クリュさんがしゃがんで、私と目線を合わせる。
「俺が部屋まで行って起こした」