コルニクス

怪我人の言葉に、クリュさんが眉を寄せ、

「非常識にも程があるだろ」

と、怪我人を叱った。

「お前大丈夫なのか、飛行中に寝たりしたらしゃれにならないんだぞ」

私の頭にクリュさんの手が乗る。

「大丈夫、寝付けなかったから」

「なら尚更寝てこい。今からでも」

クリュさんが私を心配してくれてる…。

なんかすごく嬉し…

「ごめん!寝てなかったの!?起こしてごめん!!」

怪我人がすごい勢いで謝る。

「大丈夫だよ。一緒に行く。勉強にもなるし」

怪我人の思い出作りには協力したい。

だって、配達なんてしたことないんだろうし。

これからもできないんだろうし。

結局3人で配達に向かった。

< 179 / 575 >

この作品をシェア

pagetop