コルニクス
「ちょっとー!俺とコルンバの扱いひどくなーい?」
女子高生かっ!と突っ込みたくなる口調で、怪我人が口を尖らせる。
今朝の怪我人はテンションが高い。
少しでも心を開いてくれたってことかな?
楽しいってことかな?
「手紙は落とした時点で散るから回収が困難。
海に落ちて水に浸ったら、手紙が台無し。
人々の気持ちを踏みにじることになる。分かったか」
クリュさんは、これで充分かってくらいの理由をかます。
「じっとしててよ?ふざけたら怪我人も落ちるんだからね!?」
「はいはーい」
私は怪我人に一生懸命叫ぶ。
後ろに人を乗せて飛ぶなんて、初フライト以来だ。