コルニクス
ブロロロロロロ──────…
ドラコが飛びたつ。
私は多少焦って左手でスロットルを引く。
操縦桿を握る手が汗ばむ。
機体はふらふらしながら宙に浮く。
「ちょ、怪我人?暴れないでよ…!」
「握ってるよ。機体が揺れてるのは舵のせい」
「乗せてもらっといて文句たれないでよ!」
「文句じゃないよ、事実だよ」
確かに操縦桿はふらふらしている。
分かってるけど…
指摘されるとむきになる。
「ガキは仲良くしてろー」
「が…ガキ!?」
クリュさんの言葉が私を貫く。
「ガキじゃないっ!!」
怪我人が怒り、身を乗り出した…!
グラッ…………!!!
「うわっ!!」