コルニクス
山に隠れて姿を見せない太陽が、
東の方だけを赤く染める、有明の空。
そんな空にぐるぐると円を描いて飛んでいる黒い翼を見つける。
鴉かな?
いいなあ…。私も空を飛びたい。
空を飛べたらどんなに気持ちがいいだろう。
土も痩けず、草木も枯らさず生きていけたなら───────。
羽根がほしい。
空を飛べる翼がほしいっ。
そう強く願ったとき、空を舞っていた鴉が
くるくる…ひらひら…
だんだん大きくなってきて…
って…落ちてる!?
大きさが鴉の域を超したあたりで、翼と本体が分離した。
あれは、ひょっとしてひょっとしたら小型飛行機と人かもしれない!!
何度見ても…ひょっとした。