コルニクス
◇FOURTEEN
「本当にお世話になりました!」
怪我人が深々と頭を下げる。
朝日が完全に昇りきったくらいにテラ・ドムスに着き、
朝食の最中、ルナに帰ることを皆に打ち明けた怪我人。
「テラ・ドムスでの生活は本当に楽しかった…です。絶対に忘れはしません」
怪我人は一通り話し終えたあとで、席につき、朝食のパンを頬張った。
みんなの反応は、クルシオさんが「そうか」と言っただけで、しーんと静まりかえっていた。
……気まずい。
寂しいのかも知れないけど、何か話さないとっ!!
今日が最後の朝食なんだから!
「そういえば、オルビス大佐っていい人なの?」
「え?」
唯一見つかった話題をぶつけてみる。