コルニクス
…こんなに悲しいことはない。
大好きなクリュさんに疑われ、疑うのは大切な家族を守るためだ、と言われる。
自分はその"大切な家族"の中から除外されている。
「家族に害をなすものは、早期に発見して摘み取っておきたいんだ。
お前が家族じゃないって言ってるわけじゃない。
でも、何故か家族と思えないんだ」
散弾銃の弾はまだきれず、私を撃ち抜き続ける。
声も出ない。舌の付け根が重い。
喉に蓋がついていて、それが開かないかのように見事に声が出ない。
「家族と思うことを、俺が拒絶するんだ。
なんでだと思う?
何か理由があるからだと俺は思ったんだ」
そんなの、私だって知りたいよ。